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大型空冷クーラー・GPUに対応した容量14.7LのMini-ITX用ケース Dan Cases C4-SFX v1

Dan CasesのMini-ITX用PCケース「C4-SFX v1」を購入して組んでみたので、このケースについて軽く紹介します。

筆者はC4-SFXの発表からずっと心待ちにしており、仕様変更等はあったものの発売と同時にすぐ飛びつきました。

A4-SFXのときはW360MODというサイトで海外から購入することも可能でしたが、C4-SFX v1は代理店のみでの取り扱いとなっています。

人気だったA4-SFXの兄貴分

Dan Casesといえば、サンドイッチ型レイアウトのA4-SFXが有名ですが、今回とりあげるC4-SFX v1は、A4-SFXの後継機というより兄貴分と位置付けられます。

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というのも、A4-SFXの後継となるモデルの計画が別で進行中となっているため。(発売はだいぶ先になりそうですが……)

Dan Casesには「A4-H2O」というケースもLian Liから販売されていますが、こちらはA4-SFXに240mm水冷クーラーを取り付けできるようになったもの。

一方、C4-SFX v1は最新世代のグラボや280mmサイズの水冷クーラーを取り付けできるよう、大型化したケースとなっています。
容量14.7LとMini-ITX用ケースとしては大きいですが、最大高さ145mmのCPUクーラーや大型GPUを搭載できるケースとしては最小サイズとなります。

PS5やSwitchより横幅がだいぶ大きいですが、デスクトップには置けるサイズ

C4-SFX v1の好みなところ

A4-SFXにくらべるとサイズが大きくなっている分、C4-SFX v1のほうが組みやすさはだいぶ上。
上下のパネルも外せるようになっているので、ケーブルを挿しやすくなっています。

ほかにもマザーボードの裏側に大きく穴が開いているため、マザーボードを取り付けた状態でCPUクーラーを設置できたりと、以前のモデルから進化を感じさせる出来に。

個人的にC4-SFXv1のいちばん好きな点は見た目の良さと、ロゴ等がなくシンプルなところ。

Dan Casesのロゴは背面下部のシールが貼ってある箇所のみ

筆者はシルバーのカラーを選びましたが、シルバーとブラックのコンビネーションがかっこいいです。

C4-SFX v1はライザーケーブルを使用せずにグラボが取り付けられ、簡易水冷だけでなくNoctuaのNH-D12Lのような最大高さ 145mm までの空冷クーラーを使えるのが魅力。

2.5スロットくらいであれば、GPUの上に120/140mm 25mm厚ファンを2つ搭載することもできます。

ケース内部は電源ケーブル等でぐしゃぐしゃだが、サイドにファンやラジエーター設置で隠せるのも良し

C4-SFX v1の気になるところ

C4-SFX v1の気になるところというのは、ミニマルさ故の悩み。

フロントポートの数

まず1つ目は、フロントポートの数。

後述するM1EVOはUSBポートの数が豊富なので、USB-Cポート1つのみは物足りなく感じます。

C4-SFXv1 フロントポート

プッシュピンのかたさ

2つ目は、パネルの取り外しのピンがかたいこと。

ドライバーなしで脱着できるのは便利ですが、外す際にサイドパネルが曲がりそうになるのがちょっと不安。

取り外ししやすいよう取っ手のスペースが設けられていると良かったかも。

C4-SFXv1 サイドパネル

価格

価格は36,980円。PCケースとしては高級の部類ですが、大量生産されている製品ではないため致し方ないかと……

C4-SFX v1の競合となるPCケース

NCASE M1EVO

C4-SFX v1と似たレイアウトのケースとして真っ先に思い浮かぶのが、NCASE M1EVOになります。

M1EVOは、小型PCケースとして注目を浴びたNCASE M1 CLASSICのリマスターモデル。

M1EVO – Angled Kit – Black Color
NCASE specializes in small form factor (SFF) PC cases
ncased.com

C4-SFX v1と同じようなサイズ感で、同じようなレイアウトを構成可能。
そして特徴的なのがMicro-ATXに対応していること。

ただC4-SFX v1と比べてケースは組み立て式であること、CPUクーラーの高さが135mmまでなど細かな違いはあります。

ssupd Meshroom D

メッシュパネルで覆われているのが特徴のMeshroom D。

M1EVOほどのレイアウトの自由さはありませんが、Micro-ATXマザーボードに対応しており、安価で手に入ります。

Meshroom D
Introduce a new horizon in small form factor case design – M …
ssupd.co

Cooler Master NR200

ほかには、Cooler MasterのMasterBox NR200が挙げられます。

NR200はC4-SFX v1よりも容量は大きいのですが、1万円以下で買えるのが魅力的。

C4-SFX v1はもう買えなくなるかも?!

C4-SFX v1のPCケースを紹介しましたが、C4-SFXではなくC4-SFX v1と記載していたのは、すでにバージョン2となるC4-SFXv2リリースの計画が進行しているため。

C4-SFX v2では、M1EVOと同じようにMicro-ATX対応、フラットパックとなり自身で組み立てなどへ変更されます。
2024年リリース予定で、C4-SFX v1はすでに生産分で販売終了となっています。

そのため現在販売されている分が売切れたらもう買えなくなるかもしれないので、気になっている方は今のうちに入手しておくことをおすすめします。(v2を待つのもアリ)

要約・まとめ

C4-SFX v1は、大型化したGPUに合わせてケースサイズを大きくしたMini-ITX用のPCケース。

GPUは最大3.9スロット、長さ336mmまでの制限があるので一部の製品は載せられないですが、Mini-ITXで高性能なパーツを使いたい人に適しています。

パネルの質感も高く、見た目が気に入っているのであれば、高価格でも満足するはず。

個人的な組んだ感想ですが、見た目のかっこよさを重視するなら120mmファンではなく140mm、GPUは3連ファンのほうが映えます。

今回は手持ちのパーツで組んだので、新型のNoctua 140mmが登場したら替えたいと思っています。